AM - Arctic Monkeys レビュー


9月にリリースやったアークティック・モンキーズの「AM」
今のわたしなりに感想を書いてみたいと思います〜。

ファースト・シングルが R U Mine?でしたよね?
なんかこのトラックだけ、随分前にPVが公開された印象やったんですが。
たしか同時期にRichard Hawleyと歌ってるYou and I も公開されて、
リーゼント、ライダースジャケット、バイク、タバコ、
その時はこんなアメリカンになって、これからArctic Monkeysはどうなっていくんやろう?と何かうっすら心配になってました(笑)。

それから最近公開されたDo I Wanna Know?とWhy'd You Only Call Me When You're High?のビデオ
それでやっとこの「AM」の全体的な雰囲気が見えた感じでした。








なんやろう、レビューとかでもベースの音がどうとかって取り挙げられていて、すごいヘビーな感じをイメージしてたんですが、
なんか全然そんな感じではなくて、むしろ優しくて、そう来たかって。
やっぱりアークティック・モンキーズやな、アレックスやな、イギリスやなって
上手く言えないけど わたし的にはしっくり来る仕上がりでした。

プロデューサーはおなじみSimianのJames Ford.
彼がアークティック・モンキーズの楽曲において占めるウエイトはかなり大きいと思うのですが、
いつもどこが彼のアレンジなのかがすごく気になる。
というか、どこまでがアークティック・モンキーズなのかが気になる。笑 やから一度、全く他の人の手を加えてない状態のオリジナルを聴いてみたいなと思ったり。。
まぁでもそんなこと言わずに、Ford氏はアークティックの一部として見るべきなんでしょうね



ところで、正直わたし、普段はあんまり歌詞って気にしないんです。笑
単純に音楽が好きなんかな、それと、たぶん詩や文学の才能がないんでしょうねw
本当に聴いた感じの直感だけで、好きか嫌いか決まる。
一応好きな曲は後から内容は確認するけれど、主に耳障りの良さで選んでいる。
やからクラシックとかインストゥルメントみたいな、歌詞のない曲も好きやし。
洋楽しか興味ないのは、英語のきれいな「音」に魅了されているからやと思う。別に、日本語の音が汚いって言ってるわけじゃないけど(笑)

けどアレックスは21世紀のビート詩人とか言われているし、そんなわたしでも わーすごいなーって分かる歌詞を書くんですよね。
韻の踏み方がめっちゃ上手いし、かと言って韻を踏むために内容が変になったりしない。
特に3rdのHumbug以降は、曲のテンポも比較的スローになり、より英語の音とアレックスの声/アクセントが生かされているというか。メロディーや楽器の演奏とすごくぴったりはまっているんですよね。そこはフォード氏の手腕でもあるんやと思いますが。
まるで単語一つ一つが元々そこに存在していたかのように、周りの単語ともメロディともしっくり来る。
アレックスはすごく音楽的な詩を書くなぁと思います。


1. Do I Wanna Know?
2. R U Mine?
3. One For The Road
4. Arabella
5. I Want It All
6. No. 1 Party Anthem
7. Mad Sounds
8. Fireside
9. Why'd You Only Call Me When You're High?
10. Snap Out Of It
11. Knee Socks
12. I Wanna Be Yours

客観的に見ると、すっごく良いアルバムなんですが、7以外は思いっきりラヴソングなんですよね〜。
Suck it and Seeにすごく近いかな。
わたしは今かなり恋愛に疲れているwというかムードじゃないので、個人的にはなんか聴いていて悲しくなってきます(笑)
内容的にはハッピーな曲ばっかりってわけじゃないんですよ、片思いや失恋の曲もあるんですが、それでさえもアレックスの恋愛を楽しんでる感じがにじみ出ていて、恋愛に前向きになれない自分がみじめになってくるというかw
でもでも、いつかこの恋愛したくないってムードが終わった時にきっとしっくり来るアルバムやと思うんだ。
やからそれまで、Suck it and See と共に取っとくことにしましょう笑
それと1stから変わらず、アルバム全体が上手く一つにまとまっている作品やと思います。

ちなみに7だけアレックスとAlan Smyth (誰だ?w)の共作ということ。Mad Soundsってきっと自分がcrazyになる(夢中になる)サウンドってことですよね、
"Mad sounds in your ears
They make you get up and dance, they make you get up"
アレックスに、わたしにとってのMad Soundsはアークティック・モンキーズだよーって伝えたい。笑

あと12はJohn Cooper Clarke のカバー。初め知らなくて歌詞聴いた時、アレックスもなんか吹っ切れたというか、あのシャイなところはどこにいったんやって思いましたがw、案の定アレックスの書いた詞ではありませんでした(笑)
「君の掃除機になって君の埃の中で息したい」って、ロマンチストを越えて凄まじいもんねw ナイスカヴァーです。

さすがにそこまで吹っ切れていなくても、アレックスはほんと変わりましたよね。
昔から自ら恥ずかしそうに僕はロマンチストなんだなんて言ってましたが、歳を重ねてティーンエイジャーらしいためらいがなくなったというか。成長したって言うんかな〜。
歌詞もアルバムごとに、ひねくれ度がどんどん減ってきてますよね(笑)






見るからに(聴くからに?)アレックスが変わったのは、2nd Favourite Worst Nightmareと3rd Humbugの間ですよね。
その間にマイルズとリリースしたThe Age of the Understatementは、わたしの中ではギリギリ以前のアレックスに分類されるんですが、どうかな。微妙だな〜〜。
インターネットを通して爆発的にヒットして、自分達自身驚きの渦の中でやるがままやっていた以前に対し、以後のアレックスは自分が何をしてるかよくわかっているし、またこれから何がしたいのかビジョンを持っていて、in controlな感じがします。

それにしてもアレックスは声の質も変わったなー、歌い方だけかと思ったら、インタビューで聞く話し声もなんかより大人の男って感じで。。
特に今年のグラストンベリーでMilesとパフォームしてた映像を見て、それほど変わっていないマイルズの隣に見るアレックスは若かりし日のタンバリン持った青年と違いすぎて、なんか彼の変化の大きさをもろに感じました。

バンドの日本版特設ページで、いしわたりさんと妹沢さんの対談があったんですが、そこに日本では若さが良しとされているけれど、外国では大人になることに美学があるというようなことが書いてあって、なるほどーと思わされました。
アレックスはあの若かりし頃のawesomenessを捨ててでも、大人になりたかったんやと。

それにしても5、6年で大した大変化です。

そういえば、AlexがMilesと組んでやっていたThe Last Shadow Puppetsのセカンドアルバムの噂が2010年頃からずっとありますが、
これはまだ先になるんじゃないかなー、わたしの予想では。
多分アレックスの髪型がリーゼントじゃなくなった時がサインやと思うんですが。笑
アレックスとマイルズのスタイルが一致しないと、今のままじゃモッズ×スキンズみたいな、ビジュアル的にはかなりちぐはぐな組み合わせになっちゃうし。バンドのイメージにもこだわってやってる人達やから、余計にそこは気にするんやないかな。

たぶんAMツアーが終わって落ち着いたら、アレックスは髪型変えるんじゃないでしょうか?それからかな。
2011年のギグで見た時すでにリーゼントやったから、さすがに本人も飽きてきてるんちゃうかと思うんやけど。笑

あー周りにこういうこと語れる人が居ないから、ついつい長くなってしまった(笑)
書けば書くほど、もっと書きたいことが出てきて(笑)
AMファンがそうそうとか、いやそう思わないとか、色々思いながら読んでくださったら嬉しいです(´▽`)
そしてそのうちMiles Kaneについても色々書きたいな〜。

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1 Comments

  1. Hi! たまたまCarl Barâtで検索してたら辿り着きました。
    いいセンスのブログですね!
    良かったらオレの音楽も聴いてみてください。
    http://www.youtube.com/watch?v=MsOrqayRCB0

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