アメリカのファイナンシャル・エイドの全貌/基本ガイド

永住権を取得してから、カレッジのファイナンシャル・エイドが貰えるようになり、分からないことだらけのスタートではありましたが
行き当たりばったりで学んだり、自分でインターネットで調べたりしつつ、何とかどんなエイドがあるのか、自分はどのエイドの受給資格があるのか などわかってきたところです。

カレッジのファイナンシャル・エイドオフィスの人たち、本当に全然頼りにならなくて、
わたしのような状況の方に少しでもはじめののアイディアとなるようにという思いを込めつつ
それと同時に日米の大学制度の違いをひしひしと感じつつ 簡単に書いていきたいと思います。。

まず
感想としては...アメリカ人は大学に行くのに、こんなに沢山エイド(現金)が貰えるのか!と、留学生として高額の授業料を払っていた身分からいきなり生活費までお金を貰える側になり、そのギャップに驚きを隠せなかった。笑
そのエイドというのは、授業料だけに充てるのかと思いきや 授業料をはるかに上回った金額が貰えるんです。
基本的には成績など関係なく(よほど悪くない限りは)、貰える金額は自分の収入(dependentの場合は親の収入+自分の収入)によって決められて、大学に通うのに必要な金額が割り出されます。
日本では奨学金とかでないかぎり、そんな制度ないですよね。。
アメリカでは「大学にいくのに必要なお金」と言うとき、授業料だけでなくその間の生活費全般も含まれているんです。
なので基本的にはエイドで授業料や教材費(教科書など)はもちろん、家賃、食費、車、その他 必要なものが買える仕組みになっているわけです。。。
こんな話を日本の母にしていたら(わたしには二人日本の大学に通ってる妹がいます)、「いやーやっぱアメリカはすごいなぁー。。」と感心してました、、笑

次に、エイドの種類。
エイドはざっくりState(州から)Federal(国から)の二種類に分けられます。
なので、例えばカリフォルニア育ちでカリフォルニアの大学に行ったなら、国と州両方からエイドが貰えます。
アメリカ国民(または永住権保持者)であっても他の州から来ていたり、州民でない場合は国からのエイドのみ貰えます。

Federalで最もメジャーなのがPell Grantと呼ばれるもので、これは2015-2016の場合だと一年で最高$5775貰えます。
それからFSEOGというのがあって、これはPell Grantで足りない人の為の補足といった感じです。
わたしはこれも$600相当貰えるはずでしたが、学校側のファンドの都合で貰えないことに。
その他にFederal Work Studyというキャンパス内でのアルバイトを与えてくれるシステムや、後に返さないといけないローンの貸し出しがあります(アメリカ人の間ではローンは避けるように!という考えが浸透しているように感じますが、、)。

Stateの方はカリフォルニアでは、まずはBoard of Governors Waiver (通称BOG Waiver)というのがあり、
これは授業料を全額免除してくれるシステムです。
要するにBOGを受けた上で他のGrantを受け取る人は、そのGrantを学校外のことに使えるというわけです。
それからCal Grant。これはわたしはまだ州民になってから時間が経ってないので、受給資格がなく受け取ったことがないのですが、A,B,Cと三種類あって、Aは4年制大学に編入した場合のみ受け取れます。B,Cはコミュニティカレッジでも受けられて、総額$2195(2015-16年)にもなるということ。
あとはEOPS(Extended Opportunity Programs & Services)、これは大学で学ぶ上で言語などのハンデがある人に受給されます。これ、審査基準にESLのクラス(留学生に必修な英語を第二言語とする人のための英語のクラス)を受けたかどうかというのがあり、わたしはESLの授業を取ったのでこのエイドを受けられたはずなのですが、カレッジで70ユニットを満たしていないという条件に引っかかるため、アウト、、でもこれは他の国から来た人に有利なエイドですね。

その他色々自分には該当しないものもありますが、基本的にはほとんどの生徒は主に上記したエイドを受けていると思います。

最後に。。わたしがこのシステムに疑問を持っている点。
州外生のほうが一般的には生活費(実家を離れているため、家賃や光熱費・電気代など)がより多く必要になる。しかし、州外生扱いなため州からのエイドは貰えない。。
そのため彼らの多くはアルバイトを掛け持ちして勉強する時間が無くなったり、州内生と認められるまでの期間学校に通えなかったりといった問題に直面することも少なくない。
それに対し、だいたいの州内生は実家暮らしで、家賃どころか食費も特に払わなくていい生活をしつつ、エイドは国と州からの両方が貰えるため、学生を助けるためのエイドがまるごと彼らのお小遣いになっている点。(本当に家庭が貧困な人を除いてですが、、)
車を買うのはともかく、知り合いの州内生たちを見ているとギターなどの完全に趣味な楽器、パーティのためのお酒などの嗜好品、高額なゲームのキャラクターのフィギュア(呆)を買ったりなどなど、けっこうな贅沢をしている様子。。

それからそのお金がある余りの、州内生のバイト率の低さに驚かされる。働いたことがない学生が多すぎる...そんなんで社会に出て大丈夫なのか、とこっちが余計な心配してしまう。

まぁ一口に言いましたが、やっぱり色んな人がいてエイドを貯金して4年制大学に編入してからの授業料に充てたり、有意義に使ってる人もいるにはいるのですが、真面目にやってる州外生からしたらばからしくなってくるような瞬間もあると思います(笑)

州外生は今までその州で税金を納めていないので、仕方ないっちゃ仕方ないとは思うのですが、なんかこのカレッジ内にものすごい金銭的な格差を感じて。
そんなに有り余ってるなら、州内生のエイドが貰える収入の限度額を少し低く設定したりして 余ったお金をカレッジ内でメリット・ベースの奨学金などに回す など、州外生を少し助けることはできないのか、、とか思ってしまいます。

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